はじめに
コ○ナ騒動がすっかり治りつつある2023年現在。
飲食業界は働き手不足で悩んでいる店舗が実に80%以上もあるらしい。
時代の流れなのである程度はやむなしと言える、が自分の見解としてはそれだけではないと思っている。
働き手不足の原因はズバリ
店長の質によるもの。
アルバイトが辞めない環境をつくることができれば、あとは時間をかければ人は充足する。
辞める原因とは
- 人間関係
- 仕事内容
- シフト(希望通り稼げない、または休みを取れない)
これが9割以上を占めると思う。
これらは全て店長のマネジメントの範囲内のこと。
辞める理由はもちろん人それぞれだけど、バカ正直に答えてくれる人はほぼいない。
「店長がムカつくから辞めます」
なんて常識ある人は言わない。
「学業を優先させたいから」
「本業が忙しいから」
「家族の都合で」
などもっともらしい理由を取ってつけるのが普通。
それを信じて、自分のポンコツ度に気づくことさえできない店長が散在していることが今の働き手不足を招いていると思っている。
今回は20年以上飲食業界で何百人ものアルバイトの採用に携わってきた筆者が
アルバイトが辞めない環境づくり
をするために店長に求められるもの5選を紹介する。
アルバイトが辞めないために店長に求められるもの5選
1.現状把握
働き手が不足している現状とは?
しんどい
これは間違いないし、一番しんどいのは店長である。ここまでは誰でもわかる。
意外と知られてない事実が
共に働いているパート・アルバイトさんもしんどいということ。
これを読んでいるあなたは
「何当たり前のことを言ってるんだ?」
と思うかもだけど、店長は自分の置かれている状況が過酷すぎて本当に気づかないのだ。
しかもそのしんどい思いをしているのは、バタバタと多くの人が辞めていく中でも残留しがんばってくれている貴重な存在。
ここに気づくこと。これが現状打破の第一歩目。
2.明確なビジョン
現状を理解できたら、次は
これからどうするか?というビジョンを明確にすること
どういう状態を目指すのか、そのためにどう行動するのか、自分一人でできること、できないこと、協力してもらうことでできること、期限、などを言葉で他人に伝えられるようにすること。
自分は今回のテーマに限らず、ビジョンを持てない人は店長になるべきではない、と思っている。
だってつまんないから
つまんなくても任務を遂行できる人はこんな記事見ん思うしね・・・
これから店長がやろうとすることは「つまんない」と思いながらできることではない。
しんどい→やりがい
に変換できる人がこの先に進むことができる。
3.コミュニケーション
これが本番。
コミュニケーションには2種類ある。
伝えることと聴くこと
伝えることは1と2が必要。
相手から本音を聴くためには自分の本音を伝えることも重要。
コミュニケーションの真の目的は
ビジョンを共有すること
膝を突き合わせて話をすることはただの手段であり、通過点でしかない。
自分が組み立てたビジョンとのすり合わせであり、真に重要なことはその後の行動。
なので何の準備もなくコミュニケーションを取ることは得策ではない。
が、当然だけど共に働く仲間の本音を聞くことも大事。
時に自分が思いもよらなかった改善行動が浮き彫りにもなる。
本音を聞き出した上で自分のビジョンとすり合わせ、それが仲間にもメリットがあれば協力者となってくれる。
繰り返すが、重要なことはその後の行動。
口だけと言われないようにしてほしい。
4.胆力・スタミナ
よくある勘違いが、1度コミュニケーションをとったらそれで
「仕事したー」
って思い込むこと。
一度話しただけで伝わると考えることも、相手の気持ちを理解したと考えることもおこがましい。
これからもコミュニケーションは何度も必要。
本音でぶつかれば衝突もおそらくある。
長い戦いは始まったばかり。
厳しい状況で肉体的にはもちろん共に戦ってくれる仲間のケアもいる。
自分のことしか考えられないなど言ってられない。
胆力(失敗を恐れず勇敢に挑戦する精神)、スタミナが必要不可欠。
5.実力
要はオペレーション能力のこと。
自分はこの店で一番仕事ができる、という自信があるのとないのでは難易度がかなり変わる。
自分が現役で店長をしていた20年前は厳しい時代で、かなりの修羅場を潜り抜けてきた自負がある。
ちなみに今は独立して個人事業主やってるで
おわりに
最後まで読んでもらえると
「なんだ、結局大変やんけ!」
と思ったことだろう。
その通り。
店長は大変。
所詮はただの中間管理職。
人員不足の影響で、その実力もまだないのに無理やりやらされている人が多いのが現状。
なので店長にもがんばってほしいけど、会社のお偉いさんも環境改善のためにがんばってほしいのが本音。
店長さんへ
本当にお疲れ様です。